【第24話】今宵の月のように

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遂に、この日がやってきた。

僕たちは、求め合っていた。

一刻も早く “一緒” になりたかった。

そして、その時が来たのだった!!

実は、この日を迎えるまでに、彼女の自宅でこんな出来事があった。

~~~~~~~

襖(ふすま)1枚の向こうに、彼女のお母さんと弟さんが居る中で、僕たちはギリギリの愛の行為にふけっていた。

そんなある時、突然、彼女のお母さんが襖を空けたことがあった。

僕達の様子を伺っていたのではなく、お母さんは、自分のタバコが切れたので彼女からタバコを1本もらおうとしたのだった。

その時、僕達は性行為には及んでいなかったものの、僕は彼女に覆い被さり、抱きしめ合いながらキスをしていた。

襖を空け、この現場を目撃したお母さんは、おそらく僕らはドッキング(イヤン、この表現^^;;)していたように映ったかもしれない。

彼女のお母さんは、一気に豹変した!

完全に、僕を野良犬扱いにしたのだ!!

その辺に引っ掛けていたホウキを振りながら、

「アンタ、
葉子(仮称)になんしよんねー!!!!!!!」

と大きな声で、僕に罵声を浴びせた。

僕は、キャイン、キャインと泣きながら立ち去る犬のように、慌てふためいて彼女の自宅を後にした。

その後、彼女の自宅に行き辛かったことは言うまでもなかったが、次の日にとりあえずお母さんには謝ったような気がする(はっきり覚えてないなぁ~、流石に..^^;;)。

それからしばらく彼女の部屋では、大人しくキスと愛撫を繰り返す日々を送っていた。

彼女も、いつも僕の愛撫に凄く感じてくれ、僕はもう、ヤリたくて、ヤリたくて、我慢の限界に達していた。

※多分、この辺の表現は、女性の方が上手いだろうな…
もろに男が書く小説になってますよね?…^^;;

~~~~~~~

そして、今日、遂にこの日を迎えたのだった。

季節は、お盆が明け、夏が少し過ぎたあたり(まさに、この記事を書いている今の時期)だった。

誘ったのは、この時も彼女からだった…。

「行こう…」

「え?何処へ?…」

「外…」

彼女の顔は、ほんのり火照っていた。

時間は、夜10時を回っていた。

二人で外へ出た。

僕は、単に、タバコか何かを買いに行くものだとばかり思っていた。

そういえば、二人で深夜に出歩くことは、今の今まで一度もなかった。

意外と彼女のお母さんは、門限に厳しかったのかもしれない。

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※と思ったが、彼女のレディース時代の数々の写真は、
深夜のワインディング・ロードを突っ走っていたり、
真夜中の集会でたむろしている写真ばかりだったので、
僕はすぐにこのことは間違いであることに気付いた。^^;;

そんなことは、今はどうでもいい。

とりあえず、線路下の細い道を、僕らは手を繋いで歩いていた。

街灯もなく、月明かりだけが僕らを優しく照らしていた。

この先に、コンビニや自動販売機なんてあるわけないこと位、僕だって知っていた。

黙って手を繋ぎ、まっすぐ歩く僕達。

突然、彼女が僕に囁いた。

「しよう…」

「え?…」

( え?え??えーーー???

心の中で、僕は何度も彼女に疑問符を投げた。

「しよう…」 って?何を??どこでーーー???

僕の手は一気に汗ばみ、急激に鼓動が加速し始めた。

それと同時に、僕の下半身は膨張し始め、、歩くスピードが減速した。

「ほら、あそこ…」

彼女の指し示す先には、完成したばかりの公園があった。

公園の中には、小さな街灯で照らされたトイレがあって、そこが僕達のゴールだと僕は直感した。

外はまだ蝉の鳴き声がする季節だったが、僕には自分の心臓の音しか耳に入らなかった。

彼女は、こんな僕の気持ちを察していたのか、グッと手を引き、ゴールを目指した。

少しだけ振り返った彼女の顔は、小悪魔(また出たよ!)そのものだった。

僕達の夏は、今、この瞬間から始まるのだった…。

gaitou

(つづく)

 

追伸:
皆さんの初体験は、どんなでしたか?
僕はこんな感じだったわけですよ。
当時は誰にもこのこと話さなかったなぁ~(*^^*)
まあ、ちょっと今回も勿体付けちゃいましたけどね。
まだドッキングしておりませんので、僕達…^^;;
そうそう、メルマガ登録皆さん、ありがとうございます。
昨日、いきなり読者数が増えていたので、びっくりしました。
僕の愛が伝わりましたね!! なんちゃって..^^;;

 

今日も最後までお読みくださいまして、ありがとうございました。

それではまた。

 

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