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今朝は、あちこち体が痛い…
そりゃそうだ。
タンクトップとトランクスのまま、畳の上で朝まで寝ていたんだから仕方がない。
首も寝違えてしまい、左側を振り返ることができない。
更に、少し腹も冷やしたようで、こちらの方も調子が悪かった。
こんな日は、学校に行くのがチョー面倒臭い。
(バックレっかなぁ~~、、。)
いつもの悪魔が耳元で囁いた。
その時、丁度タイミングよく、少し遠くからウルサイ原チャリの音が近づいてきた。
バッ、、バババッ、バ、バ、ババーーー…
エンジンが止まった。
相方のヨシノリが登校してきたのだ。
僕の高校は、原付の免許は取得OKだったが、通学に使うことはNG。
もしも見つかった場合は、即停学だった。
僕の家は、築30年以上の木造の町営住宅で、実は高校のすぐ直下にあった。
この立地条件が功を奏し、学校のワル連中は、こぞって僕の家に原チャリを止め、ここから裏山の道を抜けて学校に行くことが通例となっていた。
僕らは、休日、一緒にパチンコに行く時なんかは、いつもノーヘルだったが、ヨシノリは、通学時にはブカブカ&スカスカのつや消しブラックのフルフェイスのヘルメットを被っていた。
通勤している先生達にバレないためだ。
ヨシノリは、一度タバコで停学になっていたため、さすがにもう捕まるわけにはいなかった。
それは、内申書云々よりも、停学になって坊主になることを恐れたのだ。
だって、ヨシノリと僕は、どっちが先にチェリーボーイを卒業するか競い合っていたので、ここで坊主になるのは女にモテないという大きなハンデを食らうわけだ。
(当時は坊主は坊主だった。坊主がお洒落という概念はこの時代には存在しなかった。)
ちなみに、僕は停学の経験はない。(たぶん^^;;)
しかし、高校に入って3ヶ月ほど経った頃に、よそのクラスの連中にナメられまいと、気合いを入れて茶髪のモヒカンにしたことがあった。
これが体育の先生の目に止まり、速攻バリカンで頭を刈られたという苦い経験がある。
ところが、僕と同じ目に遭った連中が、何の警告も無しに丸坊主にするこの体育教師に恨みを持ち始めていた。
ある日の昼休みが終わった直後に、事件は起きた。
ガッシャーーン!!!!!
地響きが校舎内に鳴り響いた。
体育教師が通勤で乗ってきていたCB750というHONDAの大型バイクが、何者かにによって屋上から幅1m高さ30cm程ある岩石を落下させられ、ペチャンコになってしまったのだ。
これを機に、服装頭髪検査は、一気に緩くなったことは言うまでもない。
僕が、彼女と出逢ったころに金髪パーマのリーゼントで入れたのも、実はこの事件があったお陰だった。
今振り返ると、何とも気持ちは複雑になってしまうのだが…
※ちなみに、犯人は僕ではないことは、ここではっきりと申し上げておきたい。^^;;
ここまでの文章を読んでもらうと、だいたい僕の高校がどんなだったかは想像に難くないだろう。
当時『ビー・バップ・ハイスクール』という不良漫画が大ブレイクしていて、僕らはこの漫画はうちの高校のこと描いてんじゃないの?と言っていたほどだ。
またまた、話が大きく脱線してしまいましたので、話を元に戻しまします…。^^;;
「うぃっーーっす」ツ黴ツ黴ツ黴ツ黴ツ黴ツ黴 by. ヨシノリ
決まり文句の朝の挨拶をして、ヨシノリは僕の部屋に上がり込んだ。
メットを適当に僕の部屋に端っこに転がして、まずは朝の儀式が始まった。
無造作に学ランの胸ポケットからマイルドセブンを出して、パチンコ屋の新装開店時にもらったオレンジ色のライターで火を付けた。
ヨシノリ:「ぷは-、朝の一服は格別やのぉ~、ジョー(仮名:僕のこと)」
僕:(無言)
ヨシノリ:「どうしたん?生理か??」
僕:「いや、ちょっと、、昨日の夜から色々あって、、ちょっと今朝は具合いが悪いんよ。。」
ヨシノリ:「ほんなら、お前も吸え、ほら」
(自分のタバコを差し出すヨシノリ。実は、めっちゃ優しい。)
僕:「おお、サンキュー。もらうわー」(ぷわー)
ヨシノリ:「ほんなら、それ吸い終わったらガッコ行こっか。」
僕:「…ヨシノリさぁ~、今日、一緒にバックれん?」
こうして、僕らは学校には行かず、そのままパチンコ屋の開店まで、ダラダラと僕の部屋で過ごした。
こんなのは、日常茶飯事で、高校の体育祭や文化祭にも真面目に出た記憶が僕にはなかった。
そうそう、言ってなかったが、僕の高校はコテコテの工業高校であり、女子は工業化学科に1人か2人いたが、申し訳ないが僕の視野に入る子ではなかった。
やっぱり、学生生活に女子はツキモノだろう。
青春ドラマができないじゃないか!!
この日は、9時半頃に家を出て、ヨシノリと共に10km程離れたパチンコ屋に原チャリで向かった。
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実は、僕達のパチンコの腕前はかなりのもので、僕は2軒出入り禁止、ヨシノリも1軒出入り禁止になっていたほどだった。
パチンコの話は、今度機会があたらゆっくり話したいと思う。
※読みたい人いますかね?僕らの武勇伝^^;;かなり過激っすよ(笑)
この日の僕は、パチンコの結果なんてどうでも良かった。
彼女のことを、ヨシノリに相談したかった。
ヨシノリには、彼女との出逢いのこと、交換日記の話等々、すべてを話していた。
この日は、釘も渋くて、お互いちょい負け程度で店を出た。
僕:「ヨシノリ、ちょっとオレおごるけさ、向かいの大助(うどん屋)に行かん?」
ヨシノリ:「おお、いいよ。女のことか?」
B型でサバサバした性格のヨシノリ(ど根性カエルのひろしに似ている)だが、意外と几帳面で繊細な部分がある。
僕の心理をよく察してくれていた。
※この小説でも、ヨシノリはかなりの男気を見せてくれることになるので、ファンも増えるんじゃないかな?^^;;
僕:「ちょっと、よくわからんくなってきとるんよ」(「わからなくなってきている」という意味。九州弁です)
ヨシノリ:「ほんなら、カツどん食わせりや」
こうして『大助』でバイトが始めるまで、時間を潰すことになった。
最終的に、ノリから出た言葉は残酷そのもので、「お前に気はないね、その女」という一言で僕の気持ちを一蹴した。
この言葉は、僕の胸にぐさりと刺さり、バイトに行く気力すら消え失せていた。
でも、この気持ちのまま、一日を追えるのも嫌だったので、僕は晴れない気持ちのままバイトに向かったのだった。
夕方6時ちょっと前にバイト先に到着。
昨日のワクワク感は全くなく、サラリーマンが月曜日に出勤するような重たい気持ちと同様な心持ちで、僕は定刻通りにタイムカードを切った。
ガッシャン…
そこに、昨日の勢いはなかった。
野菜売り場のゲートとなる2mの扉が、今日はやたらと高く見え、またずっしりと重く感じた。。
力なく扉を空け、今日は彼女の方を振り向くより先に、小さな声で「いらっしゃいませ~」と呟いてみた。
そして、ゆっくりと気になる彼女の方を見た。
こちらを一切振り向こうとしない。
お客さんとずっとしゃべっていた。
僕の存在は彼女には映っていないように見えた。
やっぱりだ。。
僕の日記には、否定的な反応だったんだ。。
きっと、あざ笑うかのように日記を見たに違いない。。
彼女は、僕に気付かないどころか、とっくに気付いているのに無視をしているように見えた。
嫌な空気を感じた。。
こうなったら気持ちを切り替えるしかない。
そう思った僕は、いつもの倍以上に気合いを入れて、バイトに励んだ。
陳列棚に野菜を並べるスピードもいつもの1.5倍は早めた。
カボチャを切るのも、いつも以上に集中していた。
そして、バイト場のゴミ掃除もいつも以上に徹底的にやり、大きなゴミ袋2つ分ものゴミを収集した。
この間、彼女の方は一度も振り向かないでやった。
あっという間の時間だったと思う。
午後8時近くだというのに、外はまだ明るく、僕は暗くなる前に集めたゴミ袋を両手に抱えて、勝手口から屋外のゴミ置き場に向かった。
当然だが、カメラ屋の前を通ることはなかった。
勝手口から外に出ることで、彼女の視線からは完全に外れることになる。
僕は急にペースを落として、ゆっくりと屋外のゴミ置き場へと向かった。
まだ、外は明るく、アブラゼミが元気に鳴いていた。
と、、その時だった。
夕日の逆光で、よく見えなかったが、前方から誰かがこちらに向かって歩いてきていた。
それは、彼女だった。
手には、僕が持っているゴミ袋よりもひと回り小さなゴミ袋を持ってこちらへ向かってきた。
偶然なのか僕には知る由もなかった。
僕との距離およそ1.5mのところで、彼女の足が止まった。
僕の方を見る彼女の頬は、ほんのりと赤く染まっていた。
そして、彼女から一言が・・・。
「ありがとぅ、、日記。嬉しかった。」
小さな声だったが、僕にははっきりと聞こえた。
「え、あ、うん、、。あの・・・・・・・・」
言葉が出ない、僕。
その時だった。
彼女はゴミを置き、すっと僕に体を寄せた。
そして、少し背伸びをして、そのまま黙って僕の唇に、自分の唇を重ねた。
僕の時間は、、
止まった。
(つづく)
追伸:
実は、このブログを立ち上げた当初、小説を書こうとは思っていませんでした。
僕は成功哲学が好きなので、恋愛をビジネス的な発想でまとめてみようと思っていたんですね。
ところが、いざ恋愛ネタを書こうとすると、なかなかキーボードが走らない。
仕方なしに、始めたのが、今皆さんが読んでくださっているこの「恋愛小説(ノンフィクション)」です。
今では、僕の中での一番書きたいコーナーになっています。
何でもやっていることがやっぱり大事ですね♪^^
今日も最後までお読みくださいまして、ありがとうございました。
それではまた。
皆さんの1クリックに感謝します。m(__)m
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