【第56話】伝説の男「ケント」の正体

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(これまでのあらすじ)

16歳で初体験を終えた矢吹。

初体験の相手の衝撃的な事実を知った矢吹は、付き合い始めてわずか1週間で彼女との結婚を決断した。
1年半後に訪れる高校卒業と同時に、荒れ果てた生まれ故郷を捨て、花の都“東京”へ彼女と駆け落ちをする計画を立てた。
この短期間で100万円を稼ごうと、矢吹の選んだ道は『パチンコ』。
極秘テクニックの実践で、いきなり月に50万以上を荒稼ぎすることに成功。
その後、失敗と挫折を繰り返すことになるが、なんとか安定的に収益を上げることができるようになった。
「よし、これで駆け落ちはなんとかなる!」
そう思った矢吹は、残りの高校生活で、彼女との同棲をスタートさせる。
このまま幸せな高校生活をエンジョイして、一気に彼女と駆け落ちできると思った矢吹だった。
ところがある日の深夜、別のクラスのヤンキー3名に呼び出され激しく暴行を受けてしまう。
幸せな同棲生活は、一気に暗澹(あんたん)になってしまったのだった。
この問題は電話番号を変えることで一時的に治めたのだが、
次に、地域No.1の不良「ケント」の子分・本田が週末に単車を貸せと言って夜な夜な絡んできた。
週末になると繰り返されるこの出来事に、遂に矢吹はブチ切れて、本田を激しく罵り追い返してしまった。
当然、このことはケントの耳に入り、数日後、ケントが直々に矢吹のところへ現れた。
黙って、矢吹を路地裏に連れ出したケント。
人目の付かない場所で、ケントは矢吹を睨んだ。
殴られるのか?それとも蹴られるのか?
どうなる?矢吹!

続きをどうぞ。

~~~~~~~

 

広場手前の細道を進み、行き止まりとなったところで、ケントは振り返った。

 

僕をじっと見つめるケント…。

 

殴ってくるのか?蹴ってくるのか?

 

僕はジッと身構えていた。

 

どの位の時間が過ぎたのだろう。

 

僕には、この時間がとてつもなく長く感じた。

 

と、突然、ケントは次の行動に出た。

 

 

 

ケント:「ごめんな…」

 

 

 

頭を深く下げて、ケントは僕に詫びたのだ。

 

続いて、次の言葉を僕に言った。

 

 

 

ケント:「言い訳に聞こえるかもしれんけど、コイツらがアンタの単車を借りていることをオレは知らなかった…。
だが、これはオレの指導不足だ…。
不快な思いをさせてしまって、本当にすまなかった…。
コイツらも今、単車に乗りたくてたまらん年頃なんよ…。
盗みだけはやんなってことは教えていたんだが、まさかアンタの単車を夜な夜な借りていたとは…。
ガソリン代や単車の修理代とか掛かったと思うけ、それはオレに請求して欲しい…。
オレの顔に免じて、どうかこいつらを許してやってくれ…。」

 

 

 

上記の言葉は、ほぼ一字一句変えることなく、当時のケントの言葉を忠実に再現している。

 

僕は、全身から鳥肌が立ったことを、今でもはっきりと覚えている。

 

 

 

 

 

 

 

この男こそが、今、某超一流ホテルチェーンの副社長を務めている「○田○人」さんだ。

 

 

今や、数百億の金を動かす男になっている。

 

 

 

彼の許可を得ずに、ノンフィクション恋愛小説に登場させているため、本名を出すことが出来ないことが誠に残念なのだが、いずれ公開できる日がくることを僕は信じている。

 

 

 

 

 

ケントは、僕とのこの事件の直後に、夜の闇の世界から完全に姿を消した。

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その後のケントの消息を知る者はなく、10代で伝説の男と化してしまった…。

 

 

 

 

ところが、数年後、とんでもない噂が僕の耳に入ってきた。

 

 

ケントは、仏門入りして、得度し、僧侶になられたとのことだった。

 

 

 

 

 

 

そこから20年以上の歳月が流れ、今のケントの実態を知ったのは、数年前に参加した中学時代の同窓会の時だった。

 

そこには、この小説の “【恋愛小説:第18話】隠し通していた僕の内情…” で登場している僕に告白をしてくれた女性や、当時僕と一緒にグレていた仲間が沢山集まっていた…。

 

そこで、ケントの話になり、現在のケントの実態を知ったのである。

 

 

 

話によると、僧侶になった後に、また、もう一度、夜の闇の世界に戻ってきたらしい。

 

そして、再び勢力を拡大させ、ケントの存在は全国的にも知られるようになったとのことだ。

 

 

 

 

ビジネス界への転身のきっかけや理由は不明だが、その後に、ビジネス界への進出を決めたケントが最初に取った行動は、

 

 

今現在、副社長を務める某ホテルチェーンの社長へ直談判し、入社を果たしたそうだ。

 

 

僕は、ケントのこの行動も凄いと思ったが、ケントと会うことを許諾し、採用を下した社長の決断も凄まじいと思った。

 

その後、どのようにケントがNo.2の座まで登り詰めて行ったのかは、ここではもう説明は不要だろう。

 

 

 

僕は、自宅に戻り、ケントのことをネットで調べてみた。

 

某超一流のホテルチェーンの公式サイトに、副社長として高そうなブランドのスーツに身を纏った「ケント」がニコやかにこちらに微笑み掛けていた。

kento

(イメージです^^;;)

 

 

そこからは、当時の鋭い目をしたケントの面影は、微塵も感じることがなかったが、じっと凝視すると、瞳の奥底に当時のケントのギラギラしてものを感じることが出来た。

 

ツ黴€

 

 

『コイツの魂』は、健在だ。

 

 

 

 

僕は、少し身震いした。

 

 

 

 

 

 

ケントの正体は、以上となります。

 

いかがでしたか?

 

ケントの実績と今の自分の結果を比べてしまう、器の小さな男がここにいます。*^^*

 

「あのとき、数発ぶん殴られていた方が、僕の人生ももっと大きく変わっていたのかもしれないな~。」

 

な~んてことを呟(つぶや)き、冷めきったコーヒーをすすり、ニタニタしながら僕はこの小説を書いています(笑)

 

 

(つづく)

 

hotel

 

追伸:
惚れてまうでしょ?ケント…。
やっぱりですね、全く違うんですよ!!
本当に大きく突き抜けちゃう人って。
この小説を読みながら、FASの与沢翼さんとタブっちゃった方もいらっしゃるかと思います。
僕が与沢さんを崇拝しているのは、実はケントと与沢さんがどうしてもタブって見えちゃうからなんですねぇ…^^;;;
さあ、次回から平和な夜がやってきますよぉ~(?)
※なぜ、”?” なのでしょうね…(-_-;;はぁ~~(溜息)

 

 

今日も最後までお読みくださいまして、ありがとうございました。
それではまた。

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