【第35話】“木を見て森を見ず” は、僕はパチンコから学びました

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(これまでのあらすじ)

16歳で初体験を終えた矢吹。
初体験の相手の衝撃的な事実を知った矢吹は、付き合い始めてわずか1週間で彼女との結婚を決断。
1年半後に訪れる高校卒業と同時に、荒れ果てた生まれ故郷を捨て、花の都 “東京” へ彼女と駆け落ちをする計画を立てた。
この短期間で100万円を稼ごうと、矢吹の選んだ道は「パチンコ」。
極秘テクニックの実践で、いきなり月に50万以上も荒稼ぎすることに成功。
しかし、その後に訪れる挫折。
全財産を無くし、路頭に迷う矢吹の前に訪れた一人の男「高橋」。
高橋は、矢吹のようなインチキ戦法でのパチンカーではなく、生粋の”パチプロ”だったのだ。
その後、矢吹は迷うことなく高橋へ弟子入りした。
そこで得たノウハウを実践する矢吹だったが、、、

~~~~~~~

 

高橋のアドバイスは的確だと思った。

・釘を見て回る台で打つ
・新装開店を狙う

この2つを忠実に守れば、確かに勝てるパチンカーに戻れると思った。

そして、このことは、
何よりもツ黴€彼女との駆け落ちを成功させるために有効ツ黴€なことだと思った。

 

僕は、まず近所のパチンコ屋に一人で足を運んだ。

そして、高橋の真似をして、中腰で一台一台、台を見て行った。

ところが、、

僕には、どの台も釘なんてみんな一緒にしか見えなかった。

(矢吹くん、パチンコの釘というのはね、スタート付近だけ見てもダメなんだよ。
ツ黴€ もっと全体を見ないとダメなんだ。木を見て森を見ずっていう諺があるじゃない?
ツ黴€ パチンコほど、この言葉が当てはまるものはないと僕は思うんだ)

耳元で、高橋の声が聞こえてきた気がした。

僕はどうしても、スタートチャッカーの付近のヘソ釘ばかりが気になり、
そこの釘の広がり具合いにしか目が行かない…。

heso

そんな感じで一台、一台見ていたら、たまたま、

「おい、これって大丈夫なの?」

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と思わせる位に、スタートチャッカー付近のヘソ釘が大きく開いている台を見つけた。

台を見るだけにしようと思った僕だったが、ツイツイこの台が打ちたくなり、
黙って椅子に座った。

ジー、、、、ジャラジャラジャラ~~~

1,000円札が玉に変わった。

パキーン、パキーン、パキーン・・・

何事もなかったかのように、パチンコを打ち始める僕。

ところが、玉は一向にスタートに入らない。

スタートのもっと手前で、ほとんどの玉は横道に逸れて行っていた。

あっというまに1,000円が消え、また1,000円が消え、、、

開始わずか30分程度で、5,000円ほど使ってしまった。

このときに、僕は思った。

「止めよう…」

釘を極めるのは、かなりの時間を要してしまうと思ったのだ。

僕には、時間がないのだ。

駆け落ちまで1年とちょっとしか残されていない僕に、
釘を極めパチプロになるための時間的余裕なんてなかった。

 

そこで、僕は新装開店のみを狙うパチンカーになろうと決めた。

新装開店情報は、新聞の折込チラシで分かるのだ。

そして、何より師匠・高橋は、行橋/中津付近のパチンカー・ネットワークを持っており、
新装開店情報を横流してくれるようになっていた。

新装開店だけを狙うのは簡単なことだった。

気合いと根性さえあればなんとかなると思った。
※実際になんとかなります。

今回のロスは、授業料のようなもんだと思い、
明日から僕は新装開店プロになると決めたのだった。

(つづく)

pachipuro

 

追伸:
パチンコ分からない人は、本当にツマんない記事ですよねぇ~。
もうちょっとだけ辛抱してくださいね。
次回はまたエキサイティングモードに突入しますので。
矢吹くん、かなり暴れますよ~!!
ちょっと血を見ることになるので、心臓が悪い方は記事を読むのはご遠慮願います。^^;;

 

今日も最後までお読みくださいまして、ありがとうございました。
それではまた。

 

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