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【第11話】こんにゃく屋の息子の弟子入り

      2016/11/08

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この日を境に、僕は目に見えるすべての世界が変わった。

『有頂天』

この言葉は、"得意の絶頂である" ことを意味するものだが、
仏教の教えでは "仏界を除く最高位の世界" という意味も持つ。

当時の僕の気持ちを読み解くと、完全に後者の意味の方が適していたように思う。

"目に見えるものが変わった" というよりも、"既に周りは見えなくなっていた" という表現の方が正しかったかもしれない。

同級生が、みんな子供っぽく見えた。

廊下を移動する際には、背筋を5度ほど後方へ反り、笑顔の一つも見せずに、何者顔で肩で風を切って闊歩する自分がいた。

※後に、連日続けたこの姿が、校内戦争への引き金になることなんてを、当時の僕には予想だにできなかった。


たかがキス。されどキス。

こう言ってしまえば、それまでだが、当時の青春真っ只中にいた僕には、この経験はステータスそのものであり、チェリーボーイ卒業間近への証だった。

「オレは一歩リードしているぜ~~!!」 的な、振る舞いだったのだろう。

※この頃の自分の行動は浅はかであり、今思い出しても顔から火が出そうだ...。

ここで、ヨシノリのことを話しておこう。

実は、どんなことでも彼女のことはヨシノリには話していたのだが、ファースト・キスのことは一切話さなかった。

この時の僕の心理は何だったんだろう?

思い出そうとしてみても、微妙に理解できないというのが正直なところだ...。

以下、「なぜヨシノリにファースト・キスのことを話さなかったのか?」 今の僕自身による憶測だ。

【憶測-1】

「お前に気はないね、その女」

ファースト・キス直前にヨシノリが発したこの推測の言葉は、ものの見事に覆されたわけだ。
しかし、"これはヨシノリの思いやりだったのではないだろうか?" と僕は考えた。
僕がもしもフラれた場合に、僕を傷つかせまいと、何度も失恋を経験していたヨシノリ流のやり方なんじゃないか?

と当時の僕は考え、ヨシノリのことを逆に気遣い、ファースト・キスのことを話さなかった。
これが、憶測-1 である。


【憶測-2】


単に秘密にしたかった。
なんといってもキスは、チェリー卒業の一歩手前なわけなので、ここは一気にゴールしてその後に、自信満々な報告をしたかった。
これが、憶測-2 だ。

さあ、本記事を読まれているあなたは、どちらの憶測を選ぶだろうか?

※聞くまでもないっすね...^^;;
ちなみに大人になった今の僕なら、当然【憶測-1】です。
そりゃまあ、それなりの人生経験してますからね。
思いやりある男に少し成長してると思うわけですわ*^^*

ということで、また話を当時に戻します。

彼女との一件以降、かなりツッパった行動に切り替わってしまった僕だったが、ヨシノリとは今までと何ら変わらない付き合いをしていた。
早弁もいつも通りに一緒にやったし、ばっくれパチンコもやった。

でも、よくよく当時のことを思い出してみると、変わらぬ付き合いをしていたのは、ヨシノリだけではなかった。

ツッパっていた僕達に憧れを抱いてくれていた、"こんにゃく屋のセガレ" である磯辺くん(スミマセン、本名です(笑))というクラスメイトに対しても同様の付き合いをした。
ファンは大切にするというのは、ヨシノリも僕も共通の思いだった。

磯辺くんは、不良に憧れを抱いており、ヨシノリや僕のような茶髪にパーマのトサカ頭にすることを夢見ていたのだ。

そんな磯辺くんが、ある時、本気で僕達への弟子入りを志願してきた。

磯辺くん : 「ヨシノリくん、矢吹くん、僕も君達みたいなカッコイイ髪型にしたいんだけど...」

ヨシノリ : 「ほーかぁ~、ほんなら矢吹んとの行って儀式はじめっか...。 のう、矢吹。」

僕 : 「いいよ、ほいじゃ、昼休み、オレんとこ一緒行こっかね。」

磯辺くん : 「ぎ、儀式って...何(^_^;;」

ヨシノリ : 「ま、行ってからのお楽しみってことよ。心配すんな穴掘ったりすりゃせんけ。」

そういうわけで、学校の昼休みに磯辺くんを連れて、ヨシノリと僕はいつものように昼休みのスモーキン・タイムに、僕の自宅へ戻った。
高校から10分もあれば、楽勝で帰り着ける僕の自宅は、タバコを吸うには最高の隠れ家だったのだ。

自宅へ戻り、まずは磯辺くんに気持ちの確認をした。
僕達は、弟子入りを強制することはしない主義だった。
相手の意思を尊重することは、この時も今も変わっていない。

僕 : 「磯辺くん、今から儀式をやるけど、ホントに本気なんやね?」

磯辺くん : 「もちろん!何でもやるからよろしくね。」

僕 : 「わかった。じゃあ、ヨシノリ、お前のタバコ、渡してやって。」

ヨシノリ : 「おう」

(タバコに火を付けるヨシノリ)

ヨシノリ : 「ほら、磯辺。吸え。肺まで吸い込めよ。」

磯辺くん : 「え?髪型、変えるだけじゃないの...」

僕 : 「磯辺くん、トータルで始めないとダメよ」(←強制しとるがな、充分に^^;;)

磯辺くん : 「わかったよ...」

(タバコを吸う磯辺くん)

磯辺くん : 「ゴホ、ゴホっ、ゴホ..ウ、ウェ~..」

磯辺くんは、タバコを吸ったのは初めてで、大きくむせた。

その後も何度もチャレンジしてみたが、結局タバコを吸うことはできなかった。

ちなみに、僕は小学校5年の頃からタバコは吸っており、中学1年の頃にトイレで隠れて吸っているところを先生に見つかって大目玉を食らったこともあった。

そんな僕は、16歳にもなってタバコを肺まで吸い込めない磯辺くんが少年のように思えたものだ。

※ちなみにアラフォーの現在、タバコを卒業してかれこれ9年になります(エッヘン ^^;;)

仕方なく(笑)、次に儀式に入った。

次は、オキシドールとドライヤーで、髪の毛を茶髪にするのだ。

これには、磯辺くん、何も躊躇わずに、頭を差し出してきた。

ここは、僕の出番だった。

ヨシノリよりも、僕の方がリーゼントを作るのが上手いことを認めてくれていた。

僕はたっぷりとオキシドールを磯辺くんの頭へ付けて、1600W強のドライヤーを磯辺くんの頭に強く当て込んだ。

磯辺くん : 「アツイ、アツイ、アツイ!!!!!」

見ると、磯辺くんの頭の頭皮の一部が真っ赤になっていた。

これも、不思議だが、磯辺くんの頭はどんなにオキシドールで熱しても全くといって良い程、変化の兆候が認められなかった。

こんにゃく屋の息子だけのことがあって、磯辺くんの髪の毛の質は糸こんにゃくのようにふにゃふにゃしてて、コシのないナヨっとした黒髪だったので無理もなかったのかもしれない。
※今でも、あるのかな、磯辺くんの髪の毛くん^^;;

意気消沈しかかっていた磯辺くんに対し、僕はこう囁いた。

「まだまだ、終わっていないよ、これからが本番だから」って。

ここまで来たら、本当に自分を変えたいという磯辺くん自身の心を僕は見逃さなかった。
(ステキ)

次の儀式で一気に取り戻そう、真面目にそう思ったのだった。

最後の儀式が始まった。

僕の手には、一文字の剃刀ナイフが光っていた。

「磯辺、頭出せ」

真剣勝負に入った僕は、急に磯辺くんのことを呼び捨てにした。
続く言葉(頭出せ)も、命令口調になっていた。

「はい」と一言返す磯辺くん。完全にまな板の鯉状態だ。

僕は、磯辺くんの髪の毛をしっかりと塗れたタオルで拭き、椅子に座らせた。

「じゃ、始めるけの」

そう言って、僕は磯辺くんの額に剃り込みを入れ始めた。
時間にして15分程度で、磯辺くんの頭には△のソリコミが左右にしっかりと刻み込まれた。

続いて、今度は、間髪を入れずに眉毛の手入れだ。
ここも担当は僕だ。

僕もヨシノリも、かなり細い眉毛だったが、磯辺くんの眉毛は調子に乗って、更に細く尖らせてみた。
縦幅約1.5mm~2mmといったところだろうか?横幅はなるべく短めに剃り込んだ。

完璧だ。

最後、仕上げはダイエースプレーだ。
ソリコミが目立つように、しっかりとスプレーで生え際をキープしなくてはならない。
ダイエースプレーは、超ウルトラハードであり、コレに勝るものはなかった。
僕らの定番アイテムだった。

シュアーーーーーーーーーーーーーーーーーー
シュ、シュアアアーーーーーーーーーーーーーーーーー

色こそ茶髪に染め上げることはできなかったが、コシのないふにゃふにゃ髪の磯辺くんの髪の毛は、ダイエースプレーのお陰でガッチガチに固まり、ソリコミと尖がった眉毛が威嚇者そのものだった。

パーフェクト !!


弟子として、充分に満足点を与えられる作品に仕上がった。

磯辺くんの目には、うっすら泪が見えたような気がした。(ほんとかョ!!^^;;)

こんな感じで、僕は "ツッパリの顔" と、"恋愛の顔" と、ちょっと普通ではない "友達仲間との顔" の3つの顔で持つようになったのだった。

さすが、動物占いが『社交的なタヌキ』な僕だなと思う今日この頃であった。

(つづく)

と思ったが、思い出した!!

翌々日、学校に呼び出されたのだった!(>_<;;

磯辺の親が学校に怒鳴り込みやがって、ヨシノリと僕は教頭から怒鳴り散らかされた。
幸いにも停学にはならなかったが、1Fの研修用の実験室に数日間監禁されたんだった...
(そっか、この事件が停学になったような錯覚を覚えていたんだ..^^;;)

(ほんとにつづく!! ^^;;)

 

追伸:
いつもこんな長文を読んでくださっている読者の皆様には頭が上がりません。
つたない文章なのに。。
まあ、こうして文章を書いていると、結構、破天荒な学生生活だったなと思います。
今、僕は普通にJRで仕事場に通っているのですが、たま~に高校生が電車の中で騒いでたりするんですよ。
この光景にムカムカしているサラリーマンの方も多くて、僕はいつも遠目にこの光景を見ています。
どっち付かずって気持ちで...
ところが最近このブログを書くようになってからは、少し高校生寄りの見方に付く自分がいるんですよねぇ~。^^;;
「おっさん、青春を邪魔するような目で見るんじゃねぇよ」って。
そのおっさんは、きっと僕よりも若いアラサーだったりしてるから笑えますでしょ?
あーー、もっかい君達と騒ぎたいなぁ~~。仲間に入れてぇ~~^^;;;;;;;;

 

追伸の追伸:
またまた、『DJポリス』がTVニュースで取り上げられていますね。
あの方の表現力は素晴らしいです。
参考にさせていただきます。^^

 

今日も最後までお読みくださいまして、ありがとうございました。

それではまた。

 

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